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「東京のPRは合わない」地方企業広報が情報格差を逆手に取る!4ステップで地域発PRを始める方法

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「東京のPRセミナーや事例ばかりで、うちの会社には全然合わない……」
「プレスリリースを配信してみたけど、まったく反応がなかった」
「地方紙にアプローチしたいのに、方法が分からなくて何から始めればいいか」

地方の中小企業経営者や広報担当から、こういった声を本当によく聞きます。19年間、地方の中小企業のWEBマーケティング支援をしてきた当編集部にとっても、耳が痛くなるほど聞いてきた悩みです。

ただ、PR実務の現場で培われた知見を体系的に研究してきて、一つ確信していることがあります。それは、「情報格差」は、逆手に取れるという事実です。

東京発の大手企業PRの常識が通じない分野で、地方企業だからこそ圧倒的に有利に戦える土俵があります。当編集部では、WEBマーケティングの実務現場での19年間の支援経験と、PR実務の現場で確認されている知見をもとに、地方中小企業でも今日から実践できるPR戦略の全体像を体系的に解説してきました。

この記事では以下をお伝えします。

  • 第1章:地方企業の「情報格差」の正体と、見方の転換
  • 第2章:地方だからこそ有利な3つの土俵とそのメカニズム
  • 第3章:地方発PRを実際に始めるための4ステップ(チェックリスト付き)
  • 第4章:地方企業がよくやらかす失敗パターンと回避策

本記事は、地方中小企業のPR全体を体系的に解説したピラー記事「中小企業PR完全ガイド|地方発で全国メディアに載る「4段階×逆算戦略」を20記事で解説」の入口記事として、「地方発PRの始め方」を徹底的に掘り下げます。ピラー記事で体系的な全体像を把握しながら、この記事で最初の一歩を確実に踏み出してください。

目次

第1章:地方企業が抱える広報の「情報格差」と視点の反転

1-1 東京中心の情報流通——地方企業が感じる「合わない感」の正体

PRのセミナーや参考書を探すと、その多くが東京の事例や大手代理店が手がけた全国メディア向けの成功事例を前提に書かれています。

これは実は当然のことで、PR業界の情報発信拠点が東京に集中しているからです。大手のPR代理店も、有名プレスリリース配信サービスの成功事例も、テレビ・全国紙への掲載実績も——その多くが東京発の情報です。

地方企業がこうした情報を参照したときに感じる「合わない感」の正体は、次の3つの前提の違いにあります。

  1. 人流・市場規模の前提が違う
    東京のイベントPRは「1万人動員」を前提にしているケースが多いです。人口10万人の地方都市では、そもそも前提条件がまるで違います。東京発の成功事例は、地方では再現できない規模感で設計されていることが多いんです。
  2. 取材動線の構造が違う
    全国紙の記者は東京を拠点に動いています。地方在住の中小企業のもとへ取材に来るには、相応の「全国的なニュース価値がある」という理由が必要です。地方企業が全国紙を直接狙うのは、スタート地点としてはハードルが高すぎます。
  3. 競合環境の前提が違う
    東京の競合は全国の同業他社と比べられます。しかし地方では「地域内での一番手」になれれば、取材のハードルは一気に下がります。この視点の違いが、最大のポイントです。

これが「地方には地方の論理」が必要な理由です。東京の最新PR手法を完璧に学んで全国紙にプレスリリースを送り続けることは、頑張る方向がずれているかもしれません。

1-2 情報格差は「埋める」より「逆手に取る」

ここが本記事の核心です。

地方企業がよくやりがちなのは、「情報格差を埋めようとすること」——つまり、東京の最新PR手法を学び、全国メディアへのプレスリリース配信に力を入れることです。

しかしPR戦略の実践的なアプローチとして広く知られているのは、むしろ「目標から逆算した設計」の重要性です。

PR実務で効果が確認されているアプローチに、「設計は逆向き、実行は順方向」という原則があります。最終的に全国メディアに出ることを目標とするなら、そこから逆算して「今やるべき最初のステップ」を決める。地方企業にとってのその第一歩は、地域Webメディアや地方紙という「有利な土俵」からスタートすることです。

【設計(逆算)】

  • 最終ゴール:全国TV・全国紙
    ↑ そのために何があれば?
  • 地方TV・地方紙の掲載実績
    ↑ そのために何があれば?
  • 地域Web・タウン誌の掲載実績
    ↑ ここが「今の現在地」として最初に取り組む


【実行(順算)】

  • Step1:地域Web・タウン誌から実績を作る
  • Step2:地方紙・地方TVへの台として活用
  • Step3:全国紙・雑誌へのステップアップ
  • Step4:全国TVへの到達

これは「台を積み上げる」発想です。高いハードルを地面から一発で飛び越えようとするのではなく、低い台を一段ずつ積み上げることで、普通のジャンプでそのハードルを越えられる高さまで登っていく。

そして地方企業にとって都合がいいのは、地域Webや地方紙という「台1」がとても作りやすい市場構造になっていることです。その理由は第2章で詳しく解説します。

PRの本質とは広告が「自社の言いたいこと」を発信するのに対し、PRは「社会が知りたいこと」を届ける活動。地方の社会課題解決こそが、最大のPR資源です。
また、PRの本質は「広告」とは根本的に異なります。PRは「社会に役立つ情報を届けること」が出発点です。地方の中小企業だからこそ持っている「地域に根ざした社会的意義」こそが、PRの最大の武器になります。(参考:PRTimes「地方紙とのリレーション」|2021|地方紙は全国紙では掲載されにくい地域の小規模イベントや季節の風物詩などを細かく取材・掲載する傾向がある)

1-3 本記事で扱う「土俵×ステップ」の全体像

この記事では、以下の構造でPR戦略を解説します。

  • 【土俵】 ……地方だからこそ有利に戦える3つのフィールド
  • 【ステップ】 ……その土俵で実際に「最初の1本」を生み出す4段階の手順

PR実務で知られる「オセロ効果」という考え方があります。地域Webに掲載されると、地方紙の記者がそれを見て取材に来る。地方紙に掲載されると、地方TVのディレクターが記事を見て特集を組む——という連鎖反応のことです。

【オセロ効果の連鎖】

  • 地域Web掲載
    ↓ 地方紙の記者が記事を見つける
  • 地方紙に掲載
    ↓ 地方TVの情報ディレクターが記事を見る
  • 地方TVで放送
    ↓ 全国紙の記者がニュースを拾う
  • 全国紙に掲載
    ↓ 全国TVのプロデューサーが記事を読む
  • 全国TVで放送

この連鎖を「偶然」から「意図的な設計」に変えるのが、逆算的な戦略設計です。実際に、夕刊紙掲載をきっかけに夕方情報番組のディレクターから連絡が入り、掲載から約3ヶ月後に特集で取り上げられた具体的な事例も報告されています。(参考:ベンチャー広報「TVの報道効果を最大限高める方法とは?」|2020|夕刊紙掲載から夕方情報番組の特集まで約3ヶ月、取材の決め手として行列などの視覚的訴求、地域課題の掘り起こし、社会貢献が有効と報告)

地方発PRの体系的な全体像については「中小企業PR完全ガイド|地方発で全国メディアに載る「4段階×逆算戦略」を20記事で解説」をご確認ください。また、地方企業と東京中心のPR戦略の具体的な違いについては「「プレスリリースが届かない」地方企業必見!東京に勝つ地域密着PRの「土俵の選び方」」も参考になります。

第2章:地方だからこそ有利な3つの土俵(メカニズムで理解)

2-1 土俵1:地方紙・地域メディアの「記事化されやすさ」

地方紙は、全国紙と根本的に異なる編集方針を持っています。
地方紙や地域情報サイトが重視するテーマは「地域の公共性・弱者・安全・教育・地域課題」です。全国紙で掲載されるには「全国規模のニュース価値」が必要ですが、地方紙では「この地域で意味のある情報」であれば十分。競争相手は東京の大企業ではなく、同じ地域内の他の情報です。(参考:PRTimes「地方紙とのリレーション」|2021|地方紙は全国紙では掲載されにくい地域の小規模イベントや季節の風物詩などを細かく取材・掲載する傾向がある)

ここで重要なのが、メディアがネタを評価する際に使う「6つのT」というフレームワークです。PR実務で効果が確認されているこのフレームワークは、以下の6項目で構成されます。

T項目確認ポイント(地方企業向け)地方紙での重要度
Titleタイトル0.5秒で伝わる13字以内か★★★★★
Themeテーマ地域の課題と接点があるか★★★★☆
Timingタイミングなぜ「今」なのか説明できるか(季節・記念日)★★★★★
Targetターゲット地域住民が共感・参加できるか★★★★☆
Thanks社会性地域の誰かの役に立つか(地域貢献)★★★★★
Truth真実性裏付けのある情報か(実績・データ)★★★☆☆
出典:逆算PRメソッドの知見に基づき、地方企業向けに編集部が再構成。

地方紙でとくに効くのは「Thanks(社会性)」と「Timing(タイミング)」です。地域の公共性や季節行事との連動は、地方紙の記者が採否を決める際の最優先基準に直結します。

地域Webから地方紙への連鎖動線
実務的な観点からも、WEB掲載がテレビディレクターの情報源になり得るという事例が複数確認されています。地域情報サイトへの掲載は単なる「媒体の一つ」ではなく、地方紙記者やTVディレクターへの「情報源」として機能します。(参考:イムゼ・ピーアール「報道連鎖の実例を紹介します」|2021|WEB掲載がテレビディレクターの情報源となり地方テレビ等の取材に至った事例を提示。意外性・社会性・継続的広報の重要性を強調)
地方紙の記者も日常的に地域情報サイトをチェックしており、そこで目に留まった情報が取材のきっかけになるケースは珍しくありません。

日本新聞協会のデータによると、全国の新聞発行部数は2025年10月現在で24,868,122部に達します。(参考:日本新聞協会「新聞の発行部数と世帯数の推移」|2025|全国合計発行部数は24,868,122部(2025年10月現在)、長期的減少傾向を確認)新聞全体では減少傾向にある中でも、地域に根ざした情報を丁寧に取り上げる地方紙の編集方針は維持されています。だからこそ、地域企業にとっての取材機会は依然として豊富にあります。

また、松浦産業のように生活者目線と適時性を結びつけた発信をすることで、NHK高松放送局の夕帯ニュースで約8分にわたって紹介された事例も報告されています。(参考:PRTIMESマガジン「中小企業こそ戦略的なプレスリリース配信を。メディア掲載に繋げるコツ」|2024|松浦産業の事例として生活者目線と適時性を結びつけた発信がNHK高松放送局の夕帯ニュースで約8分の放映につながったと報告)

2-2 土俵2:地域での「希少性」を武器にする(東京で埋もれるネタが一番手に)

これが、地方PRの最大の武器だと思っています。

東京では「ドローン物流」「VR体験施設」と聞いても珍しくありません。しかし山間部の過疎地域で「地元の酒蔵がドローンで地酒を配達するサービスを始めた」となると、一気に話題性が増します。

この差を整理するのがPR実務で使われる「NUS評価」という考え方です。

  • N(新規性):新しいかどうか
  • U(独自性):他にはないかどうか
  • S(社会性):社会に役立つかどうか

そして重要な配分は「N:U:S = 1割:1割:8割」です。社会性が8割を占めます。これはメディアの本質が「社会に役立つ情報を届けること」だからです。
地方での勝ち筋はここにあります。新規性(N)は「地域内での初」で十分なのです。「全国初」である必要はない。「この地域で初めて」「この業界でこのエリア初」という相対的な希少性があれば、地方紙での「N」としては十分に戦えます。

具体的な例で考えてみましょう。

  • 「地域内初の〇〇サービス開始」→ 地方紙の地域ニュースとして掲載しやすい
  • 「この町で唯一の△△専門店」→ 地域情報サイトの特集ネタになりやすい
  • 「地域の高齢者課題に取り組む農業体験イベント」→ 地域×社会課題×体験の組み合わせで社会性(S)が高い
  • 「地元農家と連携した給食への食材提供」→ 子ども・農業・地域連携の3つの社会性ポイントが重なる

特に最後のような「体験できる現場がある」「映像になる絵がある」という要素は、地方TVにとって価値が高いです。記者もディレクターも、カメラに映える現場を探しています。

地方食品メーカーが産地・製造工程を中心としたブランドストーリーを発信し、地域メディアと全国メディアを組み合わせたPRを実施した事例では、施策開始から12ヶ月後に成果が観測されたという報告もあります。(参考:reiro Start Up Branding「ブランド認知度とは?向上戦略・成功事例を徹底解説」|2026|地方食品メーカーが産地・製造工程を中心としたブランドストーリーを発信、施策開始から12ヶ月後に成果が観測された事例を紹介)

2-3 土俵3:経営者×地域ネットワーク(商工会議所・地元団体・行政)

地方には、取材の「紹介動線」として機能するネットワークがあります。それが、商工会議所・地元経済団体・自治体の広報部門です。

商工会議所ニュースの活用
日本商工会議所の「会議所ニュース」は月3回(原則1日・11日・21日)発行されており、政策提言・各地の事業活動紹介・事業者事例・ビジネス情報などを掲載しています。(参考:日本商工会議所「会議所ニュース」|2026|月3回(原則1日・11日・21日)発行、政策提言や事業者事例を掲載、広告掲載も受け付け(例:1段100,000円(税別)))
地元の商工会議所に加盟している企業は、まず自分の会議所の広報担当に「こういう取り組みをしています」と伝えることから始められます。会報誌への掲載実績は、その後の地方紙へのアプローチ時に「掲載実績」として活用できます。

自治体広報との連動
自治体の広報部門も、地域企業の取材先を常に探しています。「地域の雇用創出」「子育て支援」「環境への取り組み」など、行政の政策テーマと重なる活動があれば、自治体の広報紙や情報サイトへの掲載につながる可能性があります。
自治体広報での取材は、申込み→オンライン取材→原稿チェック→掲載というフローが設けられていることが多く、記事の校正の機会が与えられるケースもあります(基本料金内で校正2回まで対応する場合もある)。(参考:自治体DX推進協議会「まちの掲示板」地域取材案内|2026|取材→原稿チェック→掲載のフロー、写真素材提供の依頼、基本料金内で校正2回まで対応と明記)

地域ネットワークが「信頼の証明」になる
メディアが取材先を決める際、「この企業は信頼できるか」という判断は非常に重要です。商工会議所会員、自治体との協働実績、地域の団体との連携——これらは記者にとっての取材安心材料になります。知らない企業へのコールドコンタクトと、地域の信頼できる人からの紹介では、記者の反応がまったく違います。
「地域×協働」で社会性を高める設計例として有効なのは:

  • 季節行事との連動:「夏休みに親子で参加できる工場見学」(タイミング×体験×子育て)
  • 記念日の活用:「防災の日(9月1日)に合わせた地域防災ワークショップ」
  • 政策との連動:「子育て支援施策に合わせた企業の地域貢献活動」

内閣府では令和7年度に35のモデル地区を設定し、地域住民・団体、教育機関、地元企業等の連携によるコミュニティ防災教育の普及モデルを作成して全国展開を図る取り組みを進めています。(参考:内閣府「地域防災力の向上に資するコミュニティ防災教育推進事業」|2026|令和7年度に35モデル地区を設定、地域住民・団体、教育機関、地元企業等の連携による普及モデルを作成して全国展開を図ることを明記)こういった行政の取り組みと地域企業が連動することで、全国的な取材機会にもつながります。

2-4 3土俵の比較表

土俵主な対象メディア記事化のポイント難易度
地方紙・地域メディア地方紙、地域情報サイト地域の公共性、社会性(Thanks)、時事性(Timing)★★☆☆☆ (低)
地域での希少性地方紙、タウン誌、地方TV「地域初」の新規性(N)、ストーリー、絵になる現場★★★☆☆ (中)
地域ネットワーク商工会議所会報、自治体広報誌行政との連携、団体の信頼性、紹介による安心感★★☆☆☆ (低)
出典:PRTimes「地方紙とのリレーション」|2026|地方紙は全国紙では掲載されにくい地域の小規模イベントや季節の風物詩などを細かく取材・掲載する傾向がある、日本商工会議所「会議所ニュース」|2026|月3回発行、政策提言や事業者事例を掲載 に基づき編集部作成。

地域メディアの特性と各媒体の具体的な攻略実務は「地域メディア活用で広告費0円!中小企業が「地方紙・TV」に載るPR攻略マップ」で詳しく解説しています。地方企業と東京中心のPR戦略の具体的な違いについては「「プレスリリースが届かない」地方企業必見!東京に勝つ地域密着PRの「土俵の選び方」」もあわせてご覧ください。

第3章:地方発PRの始め方4ステップ

「どこから手を付ければいいか分からない」——この悩みを解消するために、実際に動ける手順を4ステップで整理しました。チェックリストと具体的な手順を使いながら、今日から動ける状態を作ることを目的としています。

Step1:自社の「地域における立ち位置」を棚卸しする

最初にやることは、「自社がこの地域でどういう存在か」を整理することです。PR実務では「素材を整理する」と呼びます。プレスリリースを書く前に、まずこの棚卸しが必須です。

地域目線の棚卸しチェックリスト

  • 【地域での「初」・「唯一」の要素】
    • この市区町村で初めてのサービス・商品は何か?
    • 地域内で唯一の専門性・技術・素材は何か?
    • 「地元の素材・人・文化を使った」要素はあるか?
  • 【社会課題との接点】
    • 子育て・子ども教育と接点はあるか?
    • 高齢者支援・介護と接点はあるか?
    • 防災・安全・環境と接点はあるか?
    • 地域の農業・観光・産業振興と接点はあるか?
  • 【「絵になる体験」の要素】
    • 参加者が笑顔になる現場はあるか?
    • 体験・製作・収穫など「動く場面」があるか?
    • 子どもや高齢者が主役になれる場面があるか?
    • 地域の自然や名所が背景になる場面があるか?
    • 「行列」「集まる」様子を作れるか?
  • 【地域ネットワークとの関係】
    • 商工会議所の会員か?(会報誌への掲載相談可能)
    • 自治体との協働実績はあるか?
    • 地元の学校・NPO・農家などとの連携はあるか?
  • 【これまでのメディア掲載実績】
    • タウン誌・自治体広報・フリーペーパーへの掲載実績
    • 地域のSNSアカウント・地域情報サイトへの掲載
    • その他、どんな小さなものでも記録を整理する
  • 【自社のストーリー】
    • なぜこの地域でこの事業を始めたか?
    • 創業の背景・地域への思い
    • 地域の課題に気づいたエピソード
  • 【顧客・地域からの反応】
    • 地域住民のリアルな反応・口コミ
    • 具体的な感謝の声・改善実績
    • 数値で示せる実績(累計〇〇人、〇年間継続 等)

推奨アウトプット:メディア素材一覧(地域観点タグ付き)
棚卸しの結果を「素材カード」としてまとめます。各素材に「子ども向け」「防災連動」「地域初」「視覚的」「農業×地域」などのタグを付けておくと、後のネタ作りで応用しやすくなります。このタグ付けが、次のステップでネタを量産する際の基盤になります。

Step2:地域メディアをリストアップする

素材が整ったら、次は「どこに送るか」を決めます。いきなり地方紙に電話するのではなく、まず「自社の最初の当て先」となる地域Webメディアから整理します。
以下のフォーマットを参考に、自社エリアの地域メディアを10〜15媒体リストアップしてみましょう。

地域メディアリストアップ・テンプレート

優先度カテゴリメディア名(例)担当コーナー連絡先締め切り・特記事項
★★★★市区町村Web○○市公式サイト「にぎわい情報」広報課市役所代表市内企業の新着情報掲載あり
★★★★地域情報サイトまいぷれ○○地域編集部問い合わせフォーム地域スタッフが現地取材する体制
★★★タウン誌・フリーペーパー△△タウン情報編集部TEL○○○-○○○○毎月15日締め切り
★★★地方紙○○新聞地域面担当支局代表記者名は掲載記事の署名を確認
★★★商工会議所○○商工会議所「会報」広報担当会議所代表会員なら掲載相談可能
★★地方TV○○テレビ「地域情報コーナー」制作部Webお問い合わせ情報提供フォームを活用
★★地域FM○○FMラジオDJまたは編集スタジオ代表中小企業特集コーナーあり
自治体広報○○市広報誌「まちの便り」広報課市役所代表地域課題連動の活動は掲載しやすい

リスト化の優先順位
地方PRの鉄則として、まずはアプローチしやすいメディアから始めることが重要です:

  1. 市区町村Web・地域情報サイト(最もアプローチしやすく、掲載につながりやすい)
  2. 都道府県ローカルWeb・タウン誌(地域密着の読者層に確実にリーチ)
  3. 商工会議所広報・自治体広報(信頼性が高く、踏み台実績として有効)
  4. 地方紙(ここから「掲載実績」としての価値が格段に上がる)
  5. 地方TV・地域FM(写真よりも映像・音声素材が重要)

地域情報サイト「まいぷれ」は、地域ごとの編集パートナー(地域スタッフ)が現地で取材・撮影・ヒアリングを行う体制を整えており、2026年3月時点で894市区町村、17,568店舗(2025年11月末時点)が掲載されています。(参考:DataforJapan「地域情報特化型AIエージェント『まいぷれくん』インタビュー」|2026|掲載店舗数17,568店(2025年11月末時点)、契約エリア数894市区町村、運営パートナー数149社(2026年3月1日時点)を確認)自社エリアの「まいぷれ」地域編集部に連絡を取ることが、地方PR第一歩として最も始めやすい行動の一つです。

Step3:「最初の1本」を地方紙・地域情報サイトへ

リストができたら、いよいよ「最初の1本」を送ります。ここでの勝負は、6つのTを満たしたネタを作れるかです。

タイトルで0.5秒の関門を突破する
記者は1日に大量の情報を受け取ります。タイトルを見て0.5秒で「使えるか使えないか」を判断します。

Tips:記者の視点を想像する
記者は1日に数百のリリースに目を通します。件名だけで「自分たちの担当エリアで、社会性があり、絵になるネタか」を判断できるタイトルが理想です。

13字タイトルの作り方
地方紙の見出しサイズを意識した、13字以内(最大30字以内)のタイトルを作ることが最重要ポイントです。

良い例(地方向け):

タイトル例文字数ポイント
土曜は親子で工場見学12字子育て×体験×日時(土曜日)が明確
高齢者がVR回想で笑顔に13字高齢者×感動×新技術が凝縮
地元の材木でSDGs家具12字地域素材×社会課題が一目で伝わる
夏休み、子どもに農業体験13字季節×子ども×体験でタイミングも明確
防災の日、地域で訓練体験13字記念日×地域×体験のトリプル

NG例:

  • 「私どもの会社が新たなサービスを開始することになりましたのでご案内申し上げます」(自社目線・長すぎる)
  • 「当社の製品が機能性に優れておりまして皆様のお役に立てると確信しております」(宣伝色が強く社会性ゼロ)

「なぜ今なのか」を明確にする(Timing)
地方紙はタイミングを非常に重視します。「なぜ今この情報を届けるのか」が明確でないと、後回しにされます。
有効なタイミングの作り方:

タイミング設計具体例活用できる媒体
季節行事との連動夏休みに合わせた親子体験イベント、秋の収穫祭地方紙・地方TV
記念日を使う防災の日(9/1)、食育の日(毎月19日)、〇〇の日地方紙
政策との連動子育て支援施策、環境政策、高齢者福祉施策自治体広報・地方紙
地域の課題×旬のニュースの掛け算「過疎化が進む地域での新しい雇用モデル」地方TV・全国紙
周年記念創業〇周年×地域貢献活動地方紙・商工会議所

読売新聞の広告事例データベースには「周年」「○○の日・記念日」などのカテゴリで個別事例が確認できており、周年・記念日連動での掲載事例は実際に積み重ねられています。(参考:読売新聞広告局ポータルサイト「広告事例」|2026|「周年」「〇〇の日・記念日」などのカテゴリで個別事例を確認可能)

「絵になる現場」を作る
地方TV取材において、「映像として成立する場面があるか」は採否に直結します。地方局の番組では、地域の取り組みを掘り起こす丁寧な取材が高く評価される傾向にあり、カメラに映える現場があることが採用の前提となり得ます。(参考:日本民間放送連盟「2025年民間放送連盟賞受賞作品紹介」|2026|地方局の「地域の取り組みを掘り起こす丁寧な取材」が審査評で高く評価されている傾向を確認)

「絵になる現場」チェックリスト:

  • 人が笑顔になっている場面があるか?
  • 子どもや高齢者が主役になっている場面があるか?
  • 体験・制作・収穫など「体を動かしているシーン」があるか?
  • 製造・加工・作業など「プロセスが見える場面」があるか?
  • 地域の自然や名所が背景になっているか?
  • 行列・集まりなど「人が集まる様子」が演出できるか?
  • 「前後の変化」が写真で伝わるか(before→after)?
  • 明るい自然光が入る屋外または窓際か?

送り方のポイント
地方紙・地域メディアへの最初のアプローチは、配信サービスに頼るよりも直接担当者へ送る方が反応率が高い傾向があります。
手順:

  1. 地方紙のWebサイトで「お問い合わせ」「投稿・情報提供」のページを確認
  2. 掲載記事の署名から地域担当記者の名前をメモしておく
  3. 電話で「このような情報を送りたいが、どこに送ればよいか」と確認
  4. 指定のメールアドレス宛に、件名に13字タイトルを入れて送付
  5. 送付後、2〜3日後に「届いているか確認も兼ねて」フォローの電話を1本

Step4:実績を「次」につなげる——連鎖を設計する

地方PRで一番もったいないのは、「掲載されたら終わり」にしてしまうことです。地方紙に1本掲載されたなら、それを次の台として活用しましょう。

掲載後の二次活用アクションリスト
【掲載直後(24時間以内)】

  • 掲載記者にお礼のメール・電話(関係継続の種まき)
  • 自社SNSで「〇〇新聞に掲載されました」と投稿
  • 自社Webサイトの「メディア掲載実績」ページに追記
  • 記事のスクリーンショットを保存・整理

【1週間以内】

  • 営業資料・会社案内に「掲載メディア」として記載
  • 商工会議所・取引先・仕入れ先への報告
  • 次のネタのための記者との関係継続(新しい情報提供)

【1ヶ月以内】

  • 地方TVへのアプローチ(地方紙の掲載実績を添付して送付)
  • 採用活動での活用(地元で話題のある会社としてアピール)
  • 次回のプレスリリースに「〇〇掲載実績あり」と記載
  • 半年後のネタ候補のタイミング設計に着手

二次活用の具体的な施策として、導入事例の公開によりリード獲得数が約1.5倍になった事例や、導入事例を用いた記事広告の平均滞在時間が通常の記事広告より2倍以上長かったという報告があります。(参考:Web担当者Forum「導入事例作成後の効果最大化策」|2024|導入事例の公開によるリード獲得数が約1.5倍増加した事例、記事広告の平均滞在時間が2倍以上になった事例を報告)

PR効果の「見える化」——スコアで管理する
PR活動の成果を「感覚」ではなく数値で管理することで、経営者への報告が明確になり、次の行動への動機付けにもなります。
PR実務で活用されている「パブリシティスコア」という考え方があります。掲載されたメディアの規模(媒体スコア)に、メッセージの伝達度合い(加点項目)を掛け合わせて数値化するものです。

簡易スコア表(地方企業向け):

媒体カテゴリ基準スコア代表媒体例
地域情報サイト・タウン誌2まいぷれ、地域フリーペーパー
地方紙3○○新聞、地域経済紙
地方TV・地域FM3地元民放、地域ラジオ
全国Webメディア5Yahoo!ニュース等
全国紙7日経、朝日、読売等

最初は「地域情報サイト×2」からスタートし、「地方紙×3」「地方TV×3」と積み上げていくイメージです。スコアが積み上がるほど、次のステップへのアプローチが現実的になります。

実際に、大学の中期計画においてプレスリリース件数目標として「前年度比+10%以上」を設定し、パブリシティの計画的な管理を実施している事例もあります。(参考:鈴鹿医療科学大学「中期計画とパブリシティ施策」|2022|プレスリリース件数目標として前年度比+10%以上を設定し、パブリシティの計画的な管理を実施)

PR素材の発掘について、さらに深掘りしたい方は近日公開予定の「地方企業のPR素材発掘術|『うちには何もない』を覆す素材整理術(記事No.54)」で詳しく解説します。地方紙への具体的なアプローチ方法は「地方紙・地域メディアへのアプローチ戦略|記事化される地域ネタの届け方(記事No.55)」、PR目標設計図の作り方は「中小企業向けPR目標攻略設計図の作り方|地方紙から全国紙への逆算ルート(記事No.57)」で今後詳しく解説する予定です。

第4章:地方発PRでやりがちな失敗と回避策

19年間、地方の中小企業と一緒にマーケティングに取り組んできた経験から、「よくやりがちで、でも確実にもったいない失敗」を3つ厳選してお伝えします。

失敗1:いきなり全国を狙う(踏み台実績ゼロ)

これが最も多い失敗パターンです。
「どうせメディアに出るなら、全国ネットに出たい」「地方紙はインパクトが弱いから、最初から全国紙を狙いたい」——この気持ちはよくわかります。
しかしPR実務における大きな落とし穴が「プレスリリース一本勝負の罠」です。プレスリリースを配信して待つだけでは、採否の理由が分からず、改善ができません。地域での実績が何もない状態で全国紙に送っても、相手にされにくい現実があります。

なぜなら、メディア側の視点で考えると「よくわからない地方の会社」に取材するリスクは高いからです。しかし「すでに地方紙に3回掲載実績がある」「地元のTV情報番組で特集されたことがある」という会社なら、次の取材先として検討してもらいやすくなります。

回避策:必ず「地域Web→地方紙」の順で踏み台実績を作る。地方紙の掲載実績があれば、地方TVへのアプローチ時に「〇〇新聞に掲載されました」と伝えられます。それが記者の「この企業は取材しても問題ない」という判断材料になります。

PR TIMESの事例紹介では、松浦産業の取材がNHK高松で約8分放送されるなど、生活者目線と適時性を結びつけた発信がメディア露出に繋がった事例が報告されています。成功しているPRには必ず「なぜ今か」「誰の役に立つか」という設計があります。(参考:PRTIMESマガジン「中小企業こそ戦略的なプレスリリース配信を。メディア掲載に繋げるコツ」|2024|松浦産業の事例として生活者目線と適時性を結びつけた発信がNHK高松で約8分の放映につながったと報告)

失敗2:自社都合のネタ(宣伝色が強い、社会性がない)

「新商品を発売しました」「創業〇周年を迎えました」「社長がアワードを受賞しました」——これらはすべて「自社が言いたいこと」であり、「読者・視聴者が知りたいこと」ではありません。
NUS評価の観点で言うと、社会性(S)が欠けているネタです。
メディアは「社会に役立つ情報を届けること」を使命としています。記者の判断基準は「この情報を広めることで社会が良くなるか」です。自社の新商品発表は、それ自体では社会を良くしません。

NG例 vs 社会性リフレーミング:

自社都合のネタ(NG)社会性を入れたリフレーミング(OK)活用できるネタの種類
新商品発売のお知らせこの新商品が解決する社会課題(例:高齢者の〇〇問題)社会課題×解決策
創業〇周年〇年間で地域に何を提供してきたか・地域のどんな課題と向き合ってきたか地域貢献×周年
社長がアワード受賞その受賞に至った背景にある地域貢献・社会課題への取り組み活動内容×実績
新サービス開始新サービスが解決する地域の困りごと・参加者の変化地域課題×解決
売上〇〇〇万円達成地域に何人の雇用を生み出したか・地元農家と何軒連携したか地域経済×雇用

回避策:NUS評価の「S(社会性)8割」を意識しながら、既存のネタを地域課題と結びつけることで社会性が生まれます。「このサービスが広まれば、地域の〇〇問題が改善される」という視点でリフレーミングしてみましょう。「絵になるビジュアル(人の笑顔・子ども・高齢者・体験場面)」が付いていれば、さらに効果的です。

失敗3:一発で終わる(継続設計がない)

地方紙に1回掲載されて、「よかった、終わった」と思ってしまうパターンです。
これが一番もったいない。なぜなら、地方PRで最も価値があるのは「継続的なメディア露出」だからです。
1回掲載されただけでは、地域でのブランド認知は限定的です。しかし「あの会社、また新聞に出てた」「地方TVにも出てたよね」という積み重ねが、地域での信頼構築につながります。また、オセロ効果による連鎖は、一発で起きることはほとんどありません。地域Webに3〜4回掲載された実績があって、初めて地方紙の記者が「定期的に取材する価値のある企業」と認識します。

回避策:PR活動を「年間の継続設計」として捉え直す
【継続設計の3つのポイント】

  1. ネタを年間カレンダーで設計する
    春(3〜5月):新学期×子育て、新生活×地域課題
    夏(6〜8月):防災(9/1防災の日向け準備)、夏休み×子ども体験
    秋(9〜11月):収穫×農業、地元企業×地域貢献
    冬(12〜2月):年末×地域貢献、年始×地域の未来
  2. 掲載後のフォロー動線を固定化する
    掲載翌日:お礼の連絡(関係継続の種まき)
    1週間後:二次活用の実施(SNS・営業資料)
    1ヶ月後:次のネタ提案(関係を温めながら提案)
  3. パブリシティスコアで進捗を記録する
    月次でスコアを記録し、積み上がりを可視化
    →年末に振り返り、翌年の目標設定に活用

段階的なメディア戦略の詳細は、近日公開予定の「地域メディア→全国メディアへの段階設計|実績を積み上げる4段階ルート(記事No.59)」で詳しく解説します。地方PR特有の失敗パターンの詳細については「中小企業PRの成功パターンと失敗例|地方企業がつまずく7つの落とし穴(記事No.65)」でも取り上げる予定です。

まとめ:次の一歩と関連ガイド

この記事でお伝えしたことの要点を整理します。

  • 要点1:地方企業には地方独自の「有利な土俵」がある
    地方紙・地域メディアは競合が少なく取材を獲得しやすい構造です。地域での「希少性」は相対的なもので、「この地域で初」があれば十分に戦えます。商工会議所や自治体というネットワークも、メディアにとっての「信頼の証明」として機能します。
  • 要点2:設計は逆算、実行は順算
    最終目標(全国メディア)を先に設定し、そこから逆算してステップを設計する。実際の行動は「地域Web→地方紙→地方TV→全国」の順に一歩ずつ踏んでいく。この原則が、地方PRを「偶然の幸運」から「仕組みによる必然」に変えます。
  • 要点3:「最初の1本」に6つのTを込める
    13字タイトル、社会性の明文化(S:8割)、タイミングの設計(なぜ今か)、「絵になる現場」——この4点を押さえた最初のアプローチが、オセロ効果の起点になります。
  • 要点4:一発で終わらせず、連鎖を設計する
    掲載後の二次活用→関係継続→次のネタ提案というサイクルを固定化し、パブリシティスコアで積み上がりを可視化する。継続こそが、地方PRの最大の武器です。

あなたへの「今日の2つのアクション」

本記事を読んだら、ぜひ今日中に以下の2つだけやってみてください。

  1. アクション1:Step2で紹介した地域メディアリストのフォーマットを使って、自社エリアの地域情報サイト(まいぷれ等)・市区町村Webの担当窓口を3つ書き出してみる。(所要時間:30分)
  2. アクション2:Step3の13字タイトルのルールを使って、自社の最新の取り組みや活動を13字以内でタイトルにしてみる。5〜10個作って、最もフックするものを選ぶ。(所要時間:20分)

この2つだけでも、地方PR活動の具体的な第一歩が始まります。

関連記事ガイド

よくある質問(FAQ)

Q1. 自社エリアで地域メディアが見つからない場合はどうすればいいですか?

A1. まず「(市区町村名)+ 情報」「(地域名)+ メディア」でGoogle検索してみてください。直接見つからない場合は、市役所・町役場の広報課に「地域の情報を掲載できるメディアはどこがありますか?」と電話で聞くのが最も確実です。自治体の広報担当者は、地域メディアのリストを把握していることが多いです。また、商工会議所の広報担当に相談するのも有効です。最初は3〜5媒体でも十分ですので、完璧なリストを作ろうとせず、まず動くことを優先してください。

Q2. 社会性が弱いサービスや商品でも、地方紙に取材されますか?

A2. 「商品そのもの」は宣伝になりがちですが、「その商品を使った体験やイベント」は取材対象になります。たとえば建材メーカーなら「子ども向け木工体験教室」をイベント化することで、「地域の子育て支援」という社会性を乗せられます。どんな商品・サービスでも、「誰の何の役に立つか」を地域課題に接続することで社会性が生まれます。NUS評価の「S(社会性)8割」を意識しながら、既存サービスを「地域課題×体験」の形で再設計してみてください。

Q3. 写真はスマートフォンで撮ったもので大丈夫ですか?

A3. 近年のスマートフォンのカメラは高画質化しており、地方紙・地域情報サイト掲載用には十分な画質です。重要なのは機材よりも「何を撮るか」。「人の笑顔がある」「体験している場面がある」「明るく自然光が入っている」「ピントが合っている」——この4点を守れば、スマートフォンで撮影した写真でも問題ありません。横位置(ランドスケープ)で複数枚撮っておき、最もよく撮れたものを選んで送りましょう。撮影前に「第2章 2-2の絵になる現場チェックリスト」を見直すと、撮影すべきシーンが明確になります。

Q4. 掲載された後、どのように営業に展開すればいいですか?

A4. 地方紙・地域TVへの掲載は、営業での信頼構築に非常に有効です。具体的な活用例として、①商談時に「先日、〇〇新聞に取り上げていただきました」と名刺交換後に伝える、②会社案内・パンフレットの表紙や裏表紙に「メディア掲載実績」として掲載ロゴを入れる、③SNS(Facebook、Instagram等)で「〇〇新聞に掲載されました」と投稿して地域での認知を広げる、④採用活動での求人票に「地元メディアにも掲載された注目の会社」として活用するなどがあります。掲載記事の転載は著作権の関係で許可が必要ですが、「〇〇新聞に掲載されました」という事実の告知は基本的に問題ありません。

Q5. 有料のプレスリリース配信サービスだけ使えば、地方PRは完結しますか?

A5. 配信サービスは有効なツールの一つですが、地方PRの最初のステップ(地域Web・地方紙)では「ダイレクトアプローチ」の方が効果的な場合が多いです。有料配信サービスは全国の記者に一括で届く代わりに、地方紙の地域担当記者の目に留まりにくい場合があります。地方紙の記者は、配信サービスよりも「直接送られてきた情報」や「地域情報サイトで見かけた話題」から取材先を見つけることが多いためです。配信サービスは全国紙や全国Webメディアへのアプローチ(ステップ3以降)で活用するのがおすすめです。最初のステップは手間がかかっても「担当者に直接届ける」ことを優先しましょう。

本記事は、WEBマーケティングの実務現場での19年間の支援経験と、PR実務の現場で確認されているメソッドの知見をもとに、当編集部が体系的に構成したものです。地方中小企業のPR戦略についての最新情報は、「中小企業PR完全ガイド|地方発で全国メディアに載る「4段階×逆算戦略」を20記事で解説」をご覧ください。

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